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インフルエンザと新型コロナ

[2020.11.04]

本日は、新型コロナ禍とインフルエンザについて話したいと思います。

我々医療者が、発熱およびインフルエンザ様(のどの痛み、鼻汁、頭痛、関節痛など)症状を有する患者がきたとき、症状や所見からはインフルエンザと新型コロナの区別はつきません。そのためPCR検査または抗原検査を行うしかありません。

新型コロナウイルスに関しては症状があれば、発症後約9日ほどは唾液での検体を用いてPCR検査および抗原検査が可能となっています。しかしインフルエンザでの唾液検査は現在確立されておらず、今冬の流行期に向けて開発導入が期待されます。

患者様の唾液で両方の検査ができれば、自分で検体を採取できますし、医療者側の感染リスクも減らすことができるためメリットが大きいと感じます。

ただ、感度(陽性患者を正しく陽性と判定する確立)という点から考えると、唾液だと感度が低くなると言われています。少しでも感度を上げるために鼻腔ぬぐい液(鼻の入口を綿棒で擦る)や鼻かみ液を使用して検査することで正しい検査結果が得られるはずです。この採取方法も患者様自身で十分可能でしょう。

では、実際に発熱およびインフルエンザ様症状の患者が来院された時にどう対応するか、という事に対して個人的見解をお話しさせて頂きます。

①問診のみで、解熱剤および抗インフルエンザ薬を出す。コロナが疑わしければコロナ対応可能な医療機関を案内、紹介する

②問診のみで、インフルエンザの検査だけ行う。陽性ならインフルエンザ治療薬など処方、陰性ならコロナ疑いとしてコロナ対応可能な医療機関を紹介

③問診(場合により診察所見もとる)、コロナ検査およびインフルエンザ検査を行う

(1、2、3どちらにおいても感染防護具着用での診察は必須)

そもそも発熱患者を見ないという医療機関でがこの選択肢が当てはまらないので今回は発熱患者診察可能な医療機関に限ります。

おそらく一般のクリニックでは①の施設がほとんどではないかと思います。

②の施設があったとしても、従来のインフルエンザの検査方法(鼻の奥の棒を入れて検体を採取する)では飛沫感染のリスクが極めて高いため怖くてできないです。(少なくとも私はそうです)そのため、前述のような検査方法が確立されることを期待するのです。

基本的にインフルエンザは高齢者や合併症を有する患者様以外では自然治癒することがほとんどです。ただ、一部の方で重症化するため放っておいていいというわけではありません。

そこで、高齢者および合併症(呼吸器疾患、肥満、心疾患、喫煙歴、糖尿病など)を有する患者様はコロナ検査可能な施設で唾液検査を行うことがリスクの早期発見につながると思います。とにかくコロナを先に見つけ出す、ことが重要です。同時検査できればベストですが、同時検査にこだわるあまり、対応、治療が遅れてしまうのだけは避けた方が良いでしょう。

つい先日もWHOの発表で「コロナの後遺症で苦しむ方が相当数発生する」

とありました。(詳細はむつみクリニックのTwitterを参照ください)

引き続き感染予防、対策に気をつけて過ごしていきましょう。

本日は以上です。

むつみクリニック 整形外科・骨粗鬆症専門外来

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