メニュー

コロナもいよいよ5類に引き下げか?

[2022.11.27]

もうすぐ12月になります。

冬といえばインフルエンザを始め様々な感染症が流行する時期です。現在のところ当院で対応した新型コロナウイルス及びインフルエンザ感染症例の数については、

新型コロナウイルス 1日数件程度

インフルエンザウイルス 数日に1件程度

となっています。ニュースを見ても大阪府内においても北海道や東京のように感染者数の増加には至っていないようです。

もはや世間の反応としても感染者数について一喜一憂せず、次第に気にしなくなってきている気がします。

コロナ感染した患者様を見ても症状が軽度でほぼ通年のかぜウイルス症候群と同程度かそれよりも幾らか倦怠感、症状が強い印象を受けますがデルタ株の時のようなパニック的な要素は少なくなりました。

国としても2類でなく5類への引き下げの可能性を再び検討するようです。

2類であることの弊害も散々議論されてきましたが、5類となれば全ての医療機関で診療する事になりますし、それはそれである一定層からの反発は必至でしょう。

今後の動向に注意して引き続き診療を行っていきたいと思います。

 

新型コロナはいつ5類になるの?

 

 

長く続いたコロナ禍も大きな変換点を迎えることになります。いつコロナが5類(ごるい)になるのかというと、現段階ではGW明けの5月8日からとなっています。

その日に政府は新型コロナの感染症法上の分類を現在の2類相当から季節性インフルエンザと同じカテゴリーに位置する5類に引き下げるとの事です。

 

そもそも5類とは何なのか

感染症法に基づき対象の感染症を診断した際に届け出ることで、感染症の流行や発生状況をいち早く探知することができます。

まん延を防ぐための対策や医療従事者や国民への情報提供に役立てることも可能となります。

その中でもさまざまな疾患が対象として挙げられており以下の2種類に大きく分けられます。

全数把握→全ての医師が全ての患者の発生について届出を行う

定点把握→指定した医療機関が患者の発生について届出を行う

全数把握には1〜5類まで存在します。

簡単にいうと数字が小さくなるほど重篤度、危険度が増すと考えてよいでしょう。

現在は新型コロナは2類ですが、昨今の弱毒化、致死率の低さ、社会への影響度などを考慮した上で5類に引き下げられることになります。

では感染症法上で5類とはどのような位置づけか調べてみましょう。

有名なものとしては後天性免疫不全症候群(AIDS) 破傷風 百日咳 風疹 麻疹 梅毒などが挙げられます。

これに新型コロナが加わることになります。詳しくは厚生労働省のHPをご覧ください。

 

新型コロナが5類になったら何がかわるのか

 

新型コロナが流行するようになった初期においては、わかっていない事も多く厳しい対応が行われていました。

例えば感染者の全員が入院となり、隔離期間や濃厚接触者の待期期間も14日間設けられていたといった具合にです。

現在は、仮に感染したとしても入院する方は重症例に限られており、自宅療養の待期期間も7日間に短縮されています。

さらに濃厚接触者に対しても家庭内感染など限られた場合に対応するようになっています。

ここから5類になることで、さらに緩和されることになります。

また新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に引き下げられるのに伴い、新たな名称への変更も検討されているようです。(今のところコロナウイルス感染症2019のようです)

さらに5類になれば、当院のような診療検査医療機関だけでなく、一般の内科患者に対応する病院やクリニックも分け隔てなく対応することが求められます。

5類への移行に伴い、新型インフルエンザ等特別措置法に基づいて実施してきた感染者や濃厚接触者への外出自粛要請や入院措置は取れなくなります。

 

 

その他にも以下のような変化があります。

  • 入院や外来等の医療費の自己負担分は今まで公費で賄われていた事に対しても段階的に縮小する
  • 現行の発生届の終了、行政や保健所が関与している入院調整は個々の医療機関の間で調整する
  • 大声を出すイベント会場での観客収容率の制限撤廃(スポーツや音楽ライブも満員にすることが可能となる)

 

そんな中でもコロナが5類になったら、とりわけ医療体制への影響は甚大であると感じています。

医療現場でクラスターが生じることでの医療提供体制の不備や予定手術の延期、外来閉鎖などが今まで以上に高頻度に起こる可能性はあります。

だからといってこのまま2類であり続けてもよいかと言われるとそれは違うでしょう。また公費負担についても同様です。

 

以前の沖縄での第7波や北海道の第8波対応におけるデータでも、多くの要入院患者が新型コロナ肺炎ではなく誤嚥性肺炎や脱水によることが明らかになっています。

新型コロナによる肺炎で命を落としているのではなく最初の熱発などによる健康悪化に対して適切な医療が受けられていないことが原因と考えられています。

つまり実態以上に新型コロナへの恐怖が先行してしまうことによって医療の介入が遅れてしまい医療体協体制が破綻すること、

これは絶対に避けなければなりません。

 

 

しかしながら、今以上に多くの医療機関で対応可能となったとしても、院内感染やスタッフの安全のため簡単に新型コロナ疑い患者を受け入れるかどうかは各々の医療機関の判断に委ねられると思いますし現場で混乱が生じることは必至でしょう。

いっそのことコロナ疑い患者は今まで通り診療することなく対応できないというスタンスで通す医療機関も多いと思います。

世間的には反発がでるかもしれませんが、新型コロナの確保病床や支援金がなくなることで積極的に新型コロナ患者の診療を行う医療機関が減るでしょう。

わざわざ自施設のスタッフの感染リスク、クラスターの発生リスクを増やしてまでコロナ患者に対応する余裕がない、という事になります。

ほかにもホテル療養がなくなることで新型コロナ患者の受け皿が減り入院調整に難航する事も考えられます。

その一方で保健所やHIV検査など新型コロナ流行後に労力を割けなかった業務への対応が手厚くなったり、病院にとって本来の病院ごとの機能に見合った診療体制に集中することができるメリットがあります。

例えば、大学病院などの高度医療センターも新型コロナ診療を行っていましたが5類になることで本来の使命である高度医療の提供体制を整備することができます。

 

 

制限が緩和されることに異論はありませんが、ウイルスの性質が変わるわけではない事には注意が必要です。

やはり何よりこの新型コロナ感染症の嫌なところは、以前に比べ致死率が低下したり弱毒化したというものの、

  • 感染力が強く、簡単にクラスターを引き起こす 
  • 季節に関わらず感染拡大する 
  • 感染の波がひいては繰り返す

というところだと思っています。

 

5類になったからといってウイルスが消えるわけではありません。

5類への引き下げに合わせてマスク着用の有無がもっぱら議論されていますが、令和5年2月10日付け厚生労働省事務連絡としては、高齢者等重症化リスクの高いものへの感染を防ぐため、マスク着用が効果的な場面では、マスクの着用を推奨しています。

具体的には、

  • 医療機関受診時
  • 高齢者等重症化リスクが高い者が多く入院、生活する医療機関や高齢者施設等への訪問時
  • 通勤ラッシュ時等混雑した電車やバスに乗車するとき(当面の取り扱い)

医療機関だけでなく飲食店など店舗運営者にとっても頭を悩ます問題ではあります。

個々の人によっても考えはさまざまですし、場面場面で状況は異なってきます。

一様にマスク着用する、しないを強制することはできません。

少なくとも咳や咽頭通、発熱など有症状の場合は着用して頂きたいですし、自身が飛沫感染を防ぎたい、というのであれば着用が望ましいでしょう。

(マスクだけで完全に防げるわけでないことは分かっています)

体調が悪ければ仕事を休める状況が望ましいですが、体調が悪くても周囲に気遣い申し出なかったり、我慢して出勤することで濃厚接触者や感染者が市中に増加し、感染が広がるケースは出てくるでしょう。

さらに勤務先の判断によっても多少の体調不良でも出勤するよう指示する場合もあると思います。

検査自体も自己負担が生じるのであればわざわざ検査を受けに行かない→実は新型コロナだった→市中で感染機会が増えるという悪循環が生じるため、健常者であっても、マスクを着用する場面がまだまだ多くなると想定しています。

完全ノーマスクではありませんが、しばらくの間は周囲の状況を見て付け外しする必要があると考えます。(個人の判断に委ねられます)

 

2019年から始まった新型コロナウイルスによる世界的パンデミックですが、この3年間で私たちは何を学んだのでしょうか。

ある日突然、いままで当たり前だった日常が壊れていき日本中に閉塞感が漂っていたように感じました。

子供たちにとって学校生活はマスクが当たり前の生活であり、黙食や修学旅行、団体競技の中止などあまりに残念でしたし、

新大学生なら本来経験していたであろう新歓や新しい交友関係のつながりなど犠牲になったものを挙げたらキリがないくらいです。

 

おそらくこれからも感染の波が寄せては引いていくことと思います。さらには、新たな新興感染症が台頭することも十分考えられます。

この3年間で経験した事を忘れずに教訓として社会全体が成熟、成長していくとともに個人として出来ることは何かを考えながらもコツコツ前に進んでいきたいと思います。

【参考サイト】

忽那賢志先生が執筆された元サイトになります。よろしければご覧ください 新型コロナ5類に移行メリットとデメリットは

発熱外来を利用される方へのお願い

 当院は大阪市より認可された発熱診療医療機関となります。一般外来患者様との混在を避けるため別動線となっております。

完全予約制となっておりますので事前にネット予約またはお電話にてご相談いただければスムーズにご案内可能です。発熱だけでなく腹痛、下痢、上気道症状などお持ちの方はお気軽にご相談ください。

 

なおオミクロン対応ワクチン(BA4/5)の接種予定については毎週土曜に行います。現時点では12月24日まで全て予約で満員となりました。ご協力ありがとうございました。キャンセルなどで空きが出れば改めて公式ライン、SNSなどで発信いたします。是非フォローまたは友達登録をお願いいたします。

今後ともむつみクリニックをよろしくお願い致します。

本日は以上となります。

むつみクリニック 整形外科・骨粗鬆症専門外来

♫友達登録していただくとスムーズに予約、問診できます♫ 

住之江区の整形外科 医療脱毛 ボトックス注射 内科 外科 小児科 リハビリなら「むつみクリニック」へ是非お越しください。詳しくは診療担当表もご覧ください♪♪

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME