現在も国内において感染拡大が続いています。当クリニックのある大阪でも感染者の増加が認めており、検査数の増加だけでは片付けることはできない状況です。重症者用ベッドの使用率も上昇しており大阪独自の緊急事態宣言を発令する可能性も少なくないのではないのでしょうか。
さて、今回は新型コロナウイルスに対する効果的な消毒方法についてお話ししたいと思います。
いつぞや店頭からアルコールが消えた! ネットでも売り切れ続出!など報道されていましたが色々な知見やデータが蓄積されてきた現在では、より確かな情報をお伝えできると思います。
何よりも従来から言われているように手指に対しては、
流水と石けんによる手洗いおよびアルコール消毒が有効
物(手すりやソファーなど)に付着したウイルスに対しては
熱水、アルコール消毒、次亜塩素酸ナトリウム液による消毒が有効
となっています。
コロナウイルスは1本鎖RNAウイルスで、脂溶性の膜に包まれており石けんを用いる事でこの幕を破壊することが可能になります。
厚生労働省は石けんやハンドソープで手を10秒もみ洗いし流水で15秒すすぐと手指に付着しているウイルスの量を1万分の1に減らせると報告しています。
アルコール消毒に関しても、エタノールがウイルス膜を破壊する働きを持つ。さらに次亜塩素酸に関しては、酸化作用を持つことで活性分子の次亜塩素酸イオンがウイルスのタンパク質や脂質に結合しコロナウイルスの機能を阻害する。
我が家でもストックでアルコールおよび次亜塩素酸水を用意しています。
しかし市販のアルコールが手に入らない、これからエタノールを用いて自己で作成する、という方に注意が必要なことをお話しします。
アルコール消毒に用いられる消毒用エタノールは日本薬局法において濃度が76.9〜81.4%とされています。ちまたでは、濃度99.5%以上の無水エタノールや高濃度エタノールは普通に市販されており、本来人体への使用は認められていません。
手指消毒用として用いる場合は適度に薄める必要があります。
(例えば90%エタノール850mlを水で薄めて全量1000mlにすると濃度76.5%となります。90✖️850➗1000=76.5)
あとは保存しておく容器は気密性のスプレーボトルに入れて用いるのが良いでしょう。
本日は以上です。
(参考:日経DIプレミアム「秋冬に備える新型コロナ 消毒薬の基礎知識」)
【お知らせ】
11月21日(土)12月5日(土)12月19日(土)に私が整形外科診療を行います。もちろんインフルエンザワクチン接種も可能です。電話予約で受け付けていますのでご利用ください。
また診療日の変更があれば当ブログでお知らせいたします。