お役立ちコラム

新型コロナウイルスに対する検査まとめ

2020.11.26

全国的に感染者、重症患者が増え続けています。

感覚的にも日常診療において、また私生活においてすぐそこまで迫ってきている状態です。

本日は新型コロナウイルスに対する検査についてまとめたいと思います。

現在大きく分けて3パターンの検査方法を利用することが可能になっています。

①PCR検査

PCRとはポリメラーゼ・チェーン・リアクションの略称になります。ウイルス遺伝子の特定部分を増幅させ検出することが可能で、現在行われている検査方法のうち、最も高精度とされています。

検体を採取してから6時間程度で判定することが可能で、発症から9日以内であれば唾液でも検出が可能となっています。このことは飛沫の暴露から医療従事者を防ぐだけでなく、安全な検体採取という観点から見ると非常にメリットが大きいと感じます。

また、令和2年3月6日より保険適応となり保健所を経由することなく、民間の病院やクリニックが直接検査機関に依頼することで検査数も増加してきています。それでも検査結果が判明するには次に述べる方法には劣るため迅速な結果を知りたい方には不向きかもしれません。

②抗原検査

陽性であれば確定診断となるのですが、以前は陰性の場合は確定診断のためにPCR検査を必要としていました。ただ発症2〜9日目の有症状者においては抗原検査キットとPCR検査の一致率が高いことが確認されました。そのため6月16日にガイドラインが見直され、発症2〜9日目の患者において鼻咽頭拭い液による抗原検査が陰性であれば確定診断とみなされます。

さらに、現在は鼻腔拭い液でインフルエンザウイルス感染症と同時判定できるキットも出てきています。このため同時検査ができる上に迅速に結果が判明するため様々な医療機関で導入されています

③抗体検査

抗原検査と紛らわしく、勘違いしやすいのが抗原検査になります。これは過去に新型コロナに感染したかどうかを調べるためのものであって、現在感染の疑いのある方に用いる検査ではありません。血液を採取し15分ほどで結果が分かります。

上記3つの検査のうち、臨床的に意義があるのはPCR検査および抗原検査です。いずれも医師が必要と認める場合のみ無料で受けることができます。無症状の方でも転勤や渡航で必要であったり陰性証明書を希望される場合は受けることもできます。それなりの値段はすると思います。(現在の相場は約3万円程度?)

以上、現在のコロナウイルスへの検査方法についてまとめました。

現状の第3波を見てもわかるようにハンマー&ダンス(感染が拡大すれば自粛要請、時短営業など=ハンマー、を行い落ち着けば自粛要請緩和・経済活動を活発化する=ダンス)を今後も続けつつワクチンが手元に届くのを待つ事になるのでしょう。

本日は以上です。

 

【お知らせ】

12月5日(土)12月19日(土)に私が整形外科診療を行います。また来年1月以降は毎日整形外科診療を受け付けています。もちろんインフルエンザワクチン接種も可能です。電話予約で受け付けていますのでご利用ください。

また診療日の変更があれば当ブログでお知らせいたします。

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