超高齢化社会を迎え運動に関する疼痛を主訴に持つ患者様が多くなってきています。今後もしばらくは増え続ける事が予想されます。
痛みの部位としては腰痛についで膝痛が多いです。
今回は、膝の痛み、にポイントをしぼってお話できればと思います。
腰痛と並ぶ代表的な運動器疾患として変形性膝関節症がよく知られていますが、最近では特に「早期変形性膝関節症」の病態概念が注目されています。
膝の痛みがあり、単純X線写真では異常が見られないものの、軟骨の変性や亀裂、欠損あるいは軟骨下骨の変化、半月板の位置異常や変性などの状態が存在することが明らかとなってきました。そういったメカニズムに基づき早期変形性膝関節症が注目を浴びているのです。
社会全体が健康寿命を伸ばすことを目標としている中で介護予防に取り組む際に、たくさんの方が運動器疾患の予防の重要性を認識するようになっています。膝の変形、変性は誰にでも起こる疾患であり健康寿命延伸のためには膝OA(=変性性膝関節症)への対策が課題となっています。
「早期」と名前をつけたことで、従来より早くこの疾患を認知し、結果として発症および進行の予防の可能性を高めると考えられています。
膝OAの有病率が高い理由は、以下のように考えられています。
①膝への負担が、日常生活の中で様々な状況、場面で負担がかかり年月をかけて軟骨や半月板が少しづつ痛みます。
②同様の動作を行なっても以前は感じなかった膝の痛みを感じるようになる
さらに、大きな外傷歴がなくても膝OA発症の引き金になる場合もあります。
早期膝OAを早く見つけるためには
単純X線を用いた早期膝OA診断のポイントは、立位で膝のレントゲンを撮ることです。立位によって荷重負荷がかかり、膝OAの関節構造の変化が臥位よりも正確に評価できるからです。
また強い痛みがある場合や痛みが持続する場合などは、MRI撮影をする問いいうことが大事です。
やはりMRIで得られる情報量はレントゲンの比ではありません。場合により痛みの原因が悪性腫瘍や感染だと判明することもあります。
痛みについてあまり我慢することなく気軽に近隣の医療機関を通院することをお勧めします。
ひとまず、早期OAの概念、早期発見のポイントについてお話しました。
次回は早期OAの治療についてお話したいと思います。
本日は以上です。
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