健康寿命と平均寿命
皆さんは健康寿命という言葉は聞いた事があるでしょうか?
以前に比べ、馴染みのある言葉となってきたと思います。
今一度おさらいしてみましょう。
ちなみに同じような用語として平均寿命があります。
平均寿命 男性80.98歳 女性87.14歳
これに対して健康寿命とは、元気に自立して過ごせる期間のことを指します。
健康寿命 男性72.14歳 女性74.79歳
私たちの寿命は延び続け人生100年時代と呼ばれて久しくなっています。その一方で自立した生活を送れる期間「健康寿命」が平均寿命より男性は約9年、女性は約12年も短いことが分かっています。
この事は支援や介護を必要とするなど健康上の問題で日常生活に制限のある期間が平均で9-12年もあるということになります。人生100年時代を元気に過ごすためにはこの「健康寿命」を延ばす事が大切になります。
骨粗鬆症と健康寿命は関係あるのか?
健康寿命を阻害する大きな原因の1つとして転倒による骨折があります。骨粗鬆症になると骨量が低下して骨がもろくなり、折れ易くなります。中でも特に注意したいのが背骨(椎体)の骨折と太もものつけ根(大腿骨近位部)の骨折です。体の重みによって背骨が圧迫骨折を起こすと、背中や腰の痛みから寝込みがちになります。また転倒などで太もものつけ根を骨折すると治るまでの長い間歩行困難となります。どちらも足腰の筋力が低下し、寝たきりとなる可能性が高くなります。
このような理由により骨粗鬆症性骨折を起こすことで健康寿命が短くなることが分かると思います。
骨を強くするには?
骨を強くするには適度な運動とカルシウム、ビタミンDの接種が必要です。また日光を浴びる事でカルシウムの吸収率を高めるビタミンDが皮膚で産生され骨を丈夫にします。
さらに骨の主な材料となるカルシウムを摂取することも大切です。カルシウムは腸管から吸収されにくいので吸収率の高い乳製品や小魚、大豆製品を食べることをお勧めします。
いつ頃から気をつければ良いか?
骨は強度を保つために、性ホルモンの働きによって常につくり替えられています。ところが性ホルモンが減少する50歳前後、特に女性は閉経後に急激に骨量が低下し50歳以上の女性の24%,80歳以上の女性の約半数が骨粗鬆症と推測されています。骨粗鬆症予防に大切な事は骨量が最も高まる20歳頃までに骨量を高め、50歳以降の骨量低下を食い止めることになります。
本日は以上となります。
(参考文献 1からわかるロコモ 監修 井桶栄二 東北労災病院)
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