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ファイザー製ワクチン、変異株へ有効なのか?

[2021.05.17]

東京を上回る死者数がここ大阪でも観測されています。

本日からワクチンの大規模接種会場での受付開始となりますが、自治体との二重予約にくれぐれもお気をつけください

さて、医療系サイトのニュースでファイザー製ワクチンの変異株への有効性を評価する文献を読みました。以下に分かりやすくまとめたいと思います。

 

横浜市立大学の山中 竹春先生(医療統計学)らの研究チームによると、ファイザー製新型コロナウイルスワクチン(商品名コミナティ®︎)が、従来株だけでなく流行中の様々な変異株に対しても中和抗体の産生を誘導し液性免疫の観点から効果が期待できるとのことです。

日本人のワクチン接種111例を対象にワクチンの有効性を中和抗体の保有率という観点から調査しました。独自の迅速抗体測定システムを活用して従来株、変異株7種(英国株、南アフリカ株、ブラジル株、インド株、カルフォルニア株、ニューヨーク株、由来不明株)の計8株に対する中和抗体を測定しました。これら変異株の選定理由はCDC(米国疾病予防管理センター)が注意すべき変異株として発表していることに基づきます。

主な結果は以下のようになりました。

  • 未感染者でワクチン2回接種の方で99%の方が従来株に対し中和抗体あり
  • 流行中のN501Y変異を有する変異株(英国型、南アフリカ型、ブラジル型)に対しても90-94%に方が中和抗体あり
  • 現在懸念されているインド株についても中和抗体の陽性率が低下するような傾向は見られず
  • 中和抗体の上がり方は個人差が見られ、1回接種のみでは変異株に対して中和抗体が産生されない方が一定数存在した
  • 既感染者は1回接種後速やかに十分な量の中和抗体が産生される可能性があるが更なる調査が必要

今後も更なるウイルスの変異が予想されます。新たな変異株が登場した際に、それらに対する中和抗体の保有状況を集団レベルで速やかに調べ既存ワクチンの有効性を評価できる体制作りが求められます。

参考文献およびサイトは以下になります。リンクも貼り付けておきます

Miyazawa K.et al.J Mol Cell Biol.2021:12:987-990.

コロナ回復者専用抗体検査PROJECT

本日は以上となります。

 

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